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佐藤和仁税理士事務所
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2010年05月10日
本当に法人化して良いの?

さて、今日の表題ですが・・・
事業を始める時の形態としては、個人事業で行くのか?法人か?という選択肢があります。会社法になってから、株式会社の設立に資本金の規制が無くなりましたので、会社を興すのは簡単になりました。もっとも、会社を興すのが簡単になったからと言って、事業が成功するかどうかは別物ですが。勿論、当初は個人でスタートして機を見て法人化するという選択もあります。
個人が法人成りする場合のほとんど多くの理由は、ズバリ、節税メリットです。所得税は累進税率なのに対して、法人税は比例税率。個人事業では代表者に給与を払うことは出来ませんが、法人であればそれが可能になる。社会保険料が半分を会社負担に出来る・・・などなど。
ただですね。法人化を検討する際に最も考慮しなければいけないのは・・・節税ではないのです。取引先の反応です。私の経験上、これを見極めないとエライ目に会うことがあります。仕事柄、法人設立・個人事業の法人化のお手伝いをさせていただく機会が多いのですが、法人化したとたんに取引先から下請けいじめにあったという話は枚挙に暇がありません。
特に、重層的下請け関係にあるような業種や職種、ぶっちゃけ土木建設などの一人親方さんとか・・・。
まぁ、法人化すれば社会的な信用が高まるとかという話も無くは無いですが、資本金規制がなくなっていますので、それこそ資本金1円の会社と言うのも作れます。会社が新規取引を行うときや与信審査なんかでは、間違いなく相手の会社の商業登記簿謄本を取得しますから、資本金も丸分かりです。
融資実務の世界では、資本金は見せ金程度の意味くらいでしか見ていませんが、少ない資本金はやはり足元を見ます。
事業として法人と言う器が必要なのかどうか。その上でのメリットだと思いますよ。
投稿者: 佐藤和仁 日時: 2010年05月10日 12:06